米国で
同時多発テロ事件発生


 9月11日、日本時間午後10時前(現地時間同日午後9時前)、米国において極めて卑劣な同時多発テロ事件が発生しました。ハイジャックされた民間航空機2機がニュー・ヨークの世界貿易センタービルに相次いで衝突、同ビルの2つの建物が崩れ落ちた一方、ワシントンにおいて航空機が国防省西側に墜落し、国防省の建物が一部炎上、損傷、また民間航空機がペンシルベニア州ピッツバーグ近郊に墜落、非常に多くの方々に被害が及ぶという言語道断な大惨事となりました。
 今般のテロ事件は、数多くの尊い人命を奪う、極めて卑劣かつ許し難い暴挙であり、犠牲となられたすべての方々に哀悼の意を表するとともに、未だ行方不明の方々全員の無事救出を心より願い、併せ御家族等関係者に心よりのお見舞いを申し上げる次第であります。
 この事件は、米国に対する攻撃のみならず、世界人類に対する自由、平和、民主主義に対する攻撃だと強い憤りをおぼえております。政府はこうした認識の下に、テロ根絶に向け、米国をはじめ関係諸国と協力しながら、主体的な取り組みをするため、下記のような具体的な措置をとることを決めたところです。(下記参考参照)
 日本としても、憲法の前文にありますとおり、国際社会において名誉ある地位を占めたいと謳っています。政府は、これと同時に憲法9条、国際紛争を解決する手段として武力行使を放棄するという点も重視しながら、武力行使と一体とならない支援は何かということを考え、出来る限りの支援協力体制を米国はじめ関係諸国と協力しながら考えていきたいとしています。
 私は、この支援はできるだけ顔の見える形とすることが大切だと考えています。また、この事件について考える際は、日本も被害者であるということ、日本においてもこのような事件が起こる可能性もないとは言い切れないことから、もっと当事者としての意識を持たなくてはならないことは言うまでもありません。今後、テロ対策に万全を期するとともに、自分の国は自分で守るという気概を強く持つことが大切だと思います。


(参考)
米国における同時多発テロへの対応に関する我が国の措置について

2001年9月19日
1 基本方針
1.
テロリズムとの戦いを我が国自らの安全確保の問題と認識して主体的に取り組む。
2.
同盟国である米国を強く支持し、米国をはじめとする世界の国々と一致結束して対応する。
3.
我が国の断固たる決意を内外に明示し得る具体的かつ効果的な措置をとり、これを迅速かつ総合的に展開していく。

2 当面の措置
1.
安保理決議第1368号において「国際の平和及び安全に対する脅威」と認められた本件テロに関連して措置を取る米軍等に対して、医療、輸送・補給等の支援活動を実施する目的で、自衛隊を派遣するため所用の措置を早急に講ずる。
2.
我が国における米軍施設・区域及び我が国重要施設の警備を更に強化するため所要の措置を早急に講ずる。
3.
情報収集のための自衛隊艦艇を速やかに派遣する。
4.
出入国管理等に関し、情報交換等の国際的な協力を更に強化する。
5.
周辺及び関係諸国に対して人道的・経済的その他の必要な支援を行う。その一環として、今回の非常事態に際し、米国に協力するパキスタン及びインドに対して緊急の経済支援を行う。
6.
避難民の発生に応じ、自衛隊による人道支援の可能性を含め、避難民支援を行う。
7.
世界及び日本の経済システムに混乱が生じないよう、各国と協調し、状況の変化に対応し適切な措置を講ずる。