ボランティア活動を盛り上げよう
〜21世紀はボランティアの世紀〜


 平成13年10月7日、千葉県松戸市民会館にて「ボランティア国際年記念シンポジウムちば」が開催されました。私もこのシンポジウムに参加し、挨拶をさせていただきましたが、ボランティア活動に参加されている方を中心に大勢の皆様にお集まりいただき、活発な議論が飛び交う大変有意義なイベントになったと思います。
 「ボランティア国際年」とは、1997年の国連総会で我が国の提唱により、122カ国のご賛同を頂いて決議されたものです。これにより、ボランティアの時代の幕開けとなる2001年がボランティアの年として位置付けられました。
 我が国が提案するに至ったそもそもの発端は、1995年の阪神淡路大震災です。多くのボランティア団体が救援・復興活動に大きな役割を果たし、広く注目を集めました。災害後6年を経過した現在も、大きな被害と骨身を惜しまないボランティアの皆様の活動は忘れることができません。阪神淡路大震災以後、災害救援のボランティア活動だけではなく、福祉、教育、環境保全等様々な分野でボランティア活動が行われています。また、特定非営利活動促進法に基づいて認証された法人の数は、10月現在、全国で約5,000法人に上っています。
 阪神淡路大震災を発端として、近年、こうしたボランティア活動が注目されるようになった理由は、次の3つであると思います。
 一つ目は、経済社会のあり方が大きく変化しつつあり、ボランティア活動への参加が社会のきずなを深める1つのきっかけになっているということです。近年、会社への帰属意識が弱くなり、会社以外に生き甲斐を求める傾向が強まっています。その結果、職業で結ばれた関係以外にも多様な人間関係を築こうとする人が増え、ボランティア活動は、そのきっかけとなってきているのです。
 二つ目は、ボランティアが提供するサービスの有用性が認められ始めているということです。企業や政府は人々が必要とする様々なサービスを提供していますが、あらゆるサービスが提供されている訳ではありません。企業や政府が提供しないため、そこに隙間が生じ、人々の多様なニーズに応えられない場合があります。こうした分野に対応できるのが創造的に活動を行うボランティアなのです。
 三つ目は、ボランティア活動が地域における暮らしの豊かさを高めるということです。ボランティア活動は、個人の生活意識を向上させ、生き甲斐を高めます。さらに、その活動を通じて地域の人々との交流が深まります。その結果、地域の生活がより生き生きしたものとなり、暮らしの豊かさを高めることが可能になります。
 こうしたボランティア活動を一層盛り上げていくために、内閣府は、特定非営利活動促進法の円滑な運用をはじめ、ボランティア活動の環境整備に努めています。10月1日、NPO法人に対する税制上の優遇措置が施行されましたが、このようなNPOの環境整備が多くのNPOの活動基盤を強化し、ボランティア活動の一層の発展につながることを期待しています。
 なお、ボランティア活動の重要性を広く国民の皆さんに理解していただくために、内閣府は地方公共団体やボランティア団体と協力して、ボランティア国際年記念シンポジウムを本年度10カ所で開催しますので、ぜひ皆さんにも一度お越し頂きたいと思います。また、各地域でボランティアに関する写真、絵画、俳句の優秀作品(※参照)を展示していますので、是非ご覧ください。
 私は、すべての人々が性別、年齢などにこだわらず社会に参加し、生きがいを持って安心して暮らすことのできる豊かな地域社会が実現すること、そしてこのために国民の皆様が互いにささえあい、助け合いつつ、互いに幸せを実感できるような社会造りに取り組まれることを願っています。そして、今回のようなシンポジウムが、ボランティアに対する国民の関心を高めるとともに、理解を深め、さらには行動につながり、21世紀の輝く社会づくりの一助となればと思います。

2001年10月7日
ボランティア国際年記念
シンポジウムちば
(千葉県松戸市)
(※)内閣府では、記念行事の一環として、「ボランティアに関する絵画・俳句コンテスト」を行いました。
 平成13年10月13日、東京都霞ヶ関の中央合同庁舎第4号館にて、北は岩手県・秋田県、南は沖縄県から出席いただいてコンテストの表彰式を行いました。コンテストには、小・中・高校生合わせて絵画の部1,554点、俳句の部18,481点という大変多くの応募作品を寄せていただきました。その中から、ボランティアの心を表現したすばらしい作品を表彰したいと思い、受賞者の皆さんにお集まりいただいたわけですが、そのような皆さんに表彰状をお渡しすることができて、私も大変感動しました。受賞された皆さん、ほんとうにおめでとうございます。
 応募作品の中には、力の入った、気持ちのこもった作品が数多くありました。表彰を受けることになった皆さんの作品は、どれもこれからの21世紀を担う若い人達のボランティアに関するさりげない取組みを垣間見ることができ、とても心が暖まりました。これからの社会は、少子高齢化の時代になると言われていますが、だからこそ、受賞者の皆さんのような若い人達の活躍が期待されているのだと思います。
 今回の受賞作品は、機会あるごとに各地で展示されますので、ぜひ多くの人々に見ていただきたいと思います。これらの作品を通して、ボランティア活動の重要性を広く国民の皆様に理解して頂けたらと考えています。

2001年10月13日
表彰式(内閣府にて)
絵画の部 受賞者一覧(抜粋)
<小学生の部>
名前 学校名 学年 絵画のタイトル
内閣総理大臣賞 武田 佳泉 愛知県稲沢市立清水小学校 6年 「ひまわりと車いすの女の子」
経済財政政策担当大臣賞 佐分 志帆 愛知県一宮市立貴船小学校 2年 「パピーウォーカー」
経済財政政策担当大臣賞 大堀 友輝 福島県北会津村立南小学校 4年 「大川のゴミ拾い」
<中学生の部>
名前 学校名 学年 絵画のタイトル
内閣総理大臣賞 中川 美由紀 山口県萩市立三見中学校 2年 「ゴミひろい」
経済財政政策担当大臣賞 原田 葉子 群馬県立高崎市立片岡中学校 1年 「おじいちゃんの笑顔」
経済財政政策担当大臣賞 津田 梨紗 山口県立萩市立萩西中学校 3年 「ふれあい日和」
<高校生の部>
名前 学校名 学年 絵画のタイトル
内閣総理大臣賞 小木曽 理美 長野県立下伊那農業高等学校 1年 「盲導犬」
経済財政政策担当大臣賞 桐原 みらい 大口明光学園高等学校(鹿児島県) 1年 「病院でのボランティア」
経済財政政策担当大臣賞 伊藤 妃登実 佐賀県立三養高等学校 3年 「手話通訳〜ハートフルにて〜」
俳句の部 受賞者一覧(抜粋)
<小学生の部>
名前 学校名 学年 俳句
内閣総理大臣賞 矢島 愛 新潟県柏崎市立北鯖石小学校 6年 車いすおして一緒に盆踊り
経済財政政策担当大臣賞 高山 智博 岐阜県立大垣立興文小学校 5年 車いすおせばとんぼがついてきた
経済財政政策担当大臣賞 中根 章吾 愛知県安城市立安城東部小学校 6年 ゴミ拾い終わった町の祭り笛
<中学生の部>
名前 学校名 学年 俳句
内閣総理大臣賞 滝藤 衣理 愛知県一宮市立荻原小学校 3年 くるまいすみがいて光る夏休み
経済財政政策担当大臣賞 平河 慶昭 大牟田中学校(福岡県) 1年 冬の浜油をすくう手と手と手
経済財政政策担当大臣賞 鷲野 真実 八千代松蔭中学校(千葉県) 2年 夏の雲湧き手募金の声はずむ
<高校生の部>
名前 学校名 学年 俳句
内閣総理大臣賞 佐久本 智子 沖縄県立開那高等学校 1年 ごみ拾う水平線に夏夕日
経済財政政策担当大臣賞 津覇 のぞみ 沖縄県立真和志高等学校 3年 草刈の回覧板の手書き文字
経済財政政策担当大臣賞 大城 奈都子 沖縄県立真和志高等学校 3年 介護して祖母の知恵聞く夏休み
 絵画部門優秀作品
内閣総理大臣賞 小学生の部
「ひまわりと車いすの女の子」
武田 佳泉
内閣総理大臣賞 中学生の部
「ゴミひろい」
中川 美由紀
内閣総理大臣賞 高校生の部
「盲導犬」
小木曽 理美
経済財政政策担当大臣賞 小学生の部
「パピーウォーカー」
佐分 志帆
経済財政政策担当大臣賞 中学生の部
「おじいちゃんの笑顔」
原田 葉子
経済財政政策担当大臣賞 小学生の部
「大川のゴミ拾い」
大堀 友輝
経済財政政策担当大臣賞 高校生の部
「病院でのボランティア」
桐原 みらい
経済財政政策担当大臣賞 中学生の部
「ふれあい日和」
津田 梨紗
経済財政政策担当大臣賞 高校生の部
「手話通訳〜ハートフルにて〜」
伊藤 妃登美